編集長/黒木 正和
平成から令和になっても子殺し親殺しが止まらない。幼子への自分勝手な感情の捌け口としての虐待、引きこもり人の親への日常化した家庭内暴力の最終手段としての親殺し、そしてその逆、反動としての子殺し。本誌3月号の編集後記でふれた心愛ちゃんの事件。最近マスコミで盛んに報道されている札幌市の詩梨ちゃん。栄養失調による2歳女児の衰弱死である。詩梨ちゃんが一歳の頃預けられていた保育園が虐待について不安視していたにもかかわらず、警察署の同行要請を断り、通告から48時間内に立ち入り検査することもせず無視した児童相談所。しっかり機能していれば完全に救えるはずの生命であった。記者会見を見ていても詩梨ちゃんは蚊帳の外で自分たちの保身に必死の様子で腹立たしい。高学歴のスタッフを集めても、人の痛みがわかり思いやりがなければ無駄である。それにしても母親の池田莉菜容疑者が娘への愛情よりも男への気持ちが強くなったこと。残念至極である。
●Off Time発行元
ドリームシェア株式会社
株式会社コマーシャルアーツ
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