OffTime5月号インタビュー医療法人社団高邦会福岡中央病院病院長内藤正俊

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2025新生福岡中央病院に向けて
基幹病院としてさらなる発展を

医師生活年を支えた礎は
数多の恩人との幸運な邂逅から

　米国ワシントン大学留学中、そのチャンスを与えてくれた緒方公介先生が自ら操縦するセスナに同乗し、有名なセントルイスゲートウェイアーチを飛行した想い出は強烈な想い出として今も残っていると内藤院長。兄上が九大の整形外科医、同じ九大の整形外科医局の佐々木邦雄先生、森久喜八郎先生、ワシントン大学のPaul R Manske（マンスキー）教授とお世話になった多くの方々への感謝の気持ちは減ることはなく、病院長としての重責への確かなモチベーションだと内藤病院長は語った。

地域のナンバーワン基幹病院を目指すと熱く語る内藤病院長

手首を骨折した野球少年は治癒した病院と兄上の影響で医師への仄かな憧憬

　父親が国家公務員で福岡勤務だったため、生まれたのは早良区西新。母親が言うには”どんたく“の真っ最中、花電車が巡るなどパレードの賑やかな音につられて、5月5日端午の節句に産声を上げた（笑）。
　小学校は父親の久留米転勤に伴い花畑の金丸小学校に入学しました。西鉄ライオンズファンで野球に没頭している中、ファーストを守っていましたが、相手チームのランナーと衝突して左手首を骨折。久留米大学病院の整形外科でしっかりと治していただき、兄が九大出身で整形外科医だったことも遠因で、ボンヤリと整形外科医としての自分の姿が浮かびましたね。
　諏訪中学でも野球部に入り、矢張りファーストでしたが、チーム自体が弱く”中体連“でも目立った成績を上げられず（笑）、万年補欠でしたが、野球少年であることが幸せで愉しかった。

明善高校での先輩鮎川誠のライブ、鹿児島大学医学部での7年間

　
　高校は明善高校に進み、サッカー部に入りましたが捻挫ですぐやめました（笑）。文科系のクラブで遊び感覚で活動していた頃、一級上に、九大農学部に進んでいたサンハウスや後のシーナ＆ロケッツの鮎川誠先輩がいて、文化祭でライブしてくれたことも強烈な想い出です。
　一年生の時は成績はパッとしなかったけれど、3歳上の兄が九大入学していたことに刺激を受け、二年生から猛勉モードで、九大を受験し、第二志望の農学部には合格したけど医学部は叶わず、鹿児島大学医学部に切り替えました。教養課程を留年して都合7年間在籍して（笑）、これが幸い。世間知らずだった私がアルバイトで社会を知り、鍛えられました。

九州大学医学部整形外科医局へ入局、公私ともに緒方公介先生の薫陶を受け米国ワシントン大学留学

　
　鹿児島大学を卒業し、小学生の頃の骨折手術体験と兄が外科医だったことから、九州大学医学部整形外科に入局しました。現在は引退されていますが3歳上の先輩の佐々木邦雄先生とは酒の付き合い（笑）。私も酒好きですが佐々木先生は兎に角強い大酒豪、お世話になりました。
　また当時講師だった森久喜八郎先生には、骨折などの基礎メカニズムを指導して頂きました。特に現在は亡くなられましたが、当時講師で福大の教授になられた緒方公介先生には大層気にかけて頂き、既に経験されていたワシントン大学留学へ、私の背中を押してくれました。　　1988年7月から翌年の6月までの1年間の留学生活は、プロ野球大リーグ観戦、セントルイスカージナルスの試合には野球少年になって（笑）、内野手のオジー・スミスのファンで、何はともあれグランドの中の白球のスピードには魂消ました。
　奥様が看護師から弁護士のPaul R Manske（マンスキー）教授には適切なご指導を頂き、日々研究研鑚の中、若手を助手につけてくれ、論文を3つ完成させました。プールのある豪邸のパーティに招待してくれたり、アカデミックな雰囲気に包まれて愉しい1年間でした。
　

Ozzie Smith（Osborne Earl Smith） 1988 St.Louis

九大医学部講師から福大医学部の教授を経て福大病院長へ、2020年福岡中央病院院長就任

　
　帰国し、ほどなくして1990年7月に九大医学部講師になり、教授をされていた緒方先生に呼ばれて、1992年10月福大医学部助教授、緒方先生が亡くなられたことで、1999年10月から2016年3月まで福大医学部整形外科教授を務めました。この時期、ソフトバンクホークスのチームドクターとしてローテーション投手の手術もしました。
　そして2007年に福大病院長に就任し、現在は名誉教授。2017年４月から3年間福岡山王病院長を経て、2020年福岡中央病院長に就任し、現在に至ります。新たに病院全体を新築する予定が新型コロナ禍で大幅に遅れ、やっと今年4月12日地鎮祭、5月から本格に工事開始。竣工が2025年の予定で延べ床面積が現状の2倍、12階建てです

チームドクターの頃に王監督と

地域の基幹病院としてさらなる高みを目指す

　
　病院を新たに建築するにあたり、現在も外来や入院する患者様が増加していることを踏まえ、地域の基幹病院としてさらなる充実を図っていかなければと思っています。そのためには医療スタッフのそれぞれの分野でのクオリティアップが不可欠。病院長である私も一層の研鑚に励む所存です。私の好きな”物事は始めることが半分、止めないことが半分“諦めないということばの持つ、この精神ですね。

Gyeong-Sang National University Hospital, Prof. Se Hyn CHO, Feb 2008

韓国5月

◆医療法人社団高邦会福岡中央病院

住　　所／福岡市中央区薬院2-6-11
T　E　L／092-741-0300
院　　長／内藤正俊
診療内容／内科、循環器内科、脳神経内科、消化器内科、肝臓内科、糖尿病・内分泌内科、リウマチ・膠原病内科、心療内科血液内科、呼吸器内科、感染症内科、外科消化器外科乳腺外科、肛門外科、整形外科、皮膚科、形成外科、小児科、眼科、婦人科、耳鼻咽喉科、放射線科、リハビリテーション科、麻酔科
受付時間／月〜金曜日 8：00～12：00、12：00〜17：00　土曜日　 8：00～12：00
診療時間／8：30～11：30、13：00〜16：30
休診日／日曜日、祝日、年末年始
H　　P ／ https://f-central.kouhoukai.or.jp

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