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OffTime3月号 インタビュー 社会医療法人財団白十字会白十字病院 病院長 渕野 泰秀

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高質のチーム医療とスタッフのプロ意識で
時代の一歩先を見据えた愛される病院へ

無医村耶馬渓の小学6年生が医師へ
医師人生 年に宿る”ありがとう”

 大切にしている言葉は 感謝 そして物事に ハートで勝負 、日々の暮らしは 凡事徹底 と連鎖する座右の銘が渕野病院長の精神に宿っている。
 無医村の耶馬渓の小学6年生が医師を志し、福岡大学医学部に進み、剣道で培った武士道精神のまま、第一外科(現 消化器外科)の志村秀彦教授、池田靖洋教授に師事しそして白十字病院前院長の城崎洋先生に外科医としての薫陶を得 、キャリアを重ねて現在医師人生年 。出会ったすべての人々に発することばは心を込めて ありがとう だと渕野病院長はインタビューの最後に言った。

“医療は人”そして“医療は心”だと熱く語る渕野病院長

耶馬渓の酒屋の看板むすこヤッさんの愛称でお手伝い

 生まれは大分県、緑深き耶馬渓。父は会社員、母は昔は造り酒屋でしたが私が生まれた頃は小売り酒屋でした。
 当時は耶馬渓鉄道も通っていて、耶馬渓高校もあり、平田駅の真ん前に店があって大盛況でした。林業をなりわいとするオジさん達が山から降りて来て、角打ちで仕事の疲れを癒す時、幼い私が酌をするのが嬉しかったようで”ヤッさんは溢れんばかりに注いでくれる“と指名が( 笑 )。スルメなどキープした つまみでクイッと呑んで帰るおじさんたちは粋でしたね。
 高校生になると原付カブでビールケースを積んで山奥まで配達に行ってました( 笑 )。

小学生時代はサッカーでゴールキーパー、中学生時代は剣道少年決勝で悔し涙

 小学校は地元、山国川沿いの城井小学校。少年団でサッカーをしていてゴールキーパーでした。横っ飛びでボールをキャッチしたりと泥だらけで熱中していました。伝統的に耶馬渓地域はサッカーが盛んで、わがチームは大分県北大会で準優勝しました。
 中学校は耶馬渓中学校。サッカーでなく剣道部に入りました( 笑 )。これが後に続く剣道人生の始まりになるのですが、九州大会で準優勝の山国中学が最大のライバルで 、下毛郡( 現中津市 )中体連で何とか決勝戦まで進み、2対2で迎えた大将戦で 、ものの秒で敗退 。手洗い場で水道水を流しながら号泣しましたね。懐かしい想い出ですね( 笑 )。

中津北高校の理数科で3年間勉学
小学6年生の時の決意で医学部受験へ

 大分県立中津北高校の理数科に進学し、男子 名、女子5名の生徒構成のまま3年間過ごしました。勉学目的で進学したので部活はしませんでしたが、それほど勉強も(笑)。
 隣の中津南高校との合同クラス対抗でソフトボール大会をしましたが、私がピッチャーで準優勝。中学時代の剣道にひきつづき、どうやら準優勝が好きなようですね(笑)。
 さて大学受験の志望先をどうするかと考えた時に、小学6年生の時からの決意は変わりませんでした。その頃、耶馬渓は無医村状態。診療所はありましたが、台湾から来た医師でした。日本語で会話ができる医師でしたが、こども心に”故郷の人達のために医師になろう“と思ったものです。そして医学部受験を決心しました。

福岡大学医学部に入学し剣道部入部
鹿児島大学との決戦で無念の涙

 福岡大学医学部に入学し、即医学部剣道部に入部しました。中学時代以来、封印していた剣道魂を解き放ち6年間、力を尽くし頑張りました。全国屈指の強豪校

ひしめく中”九州山口医体“で3位1回、”西 日 本 医 体 “で ベ ス ト 8 が 2 回 。最 後 のベスト8は私が4年生の時で相手が当時最強の鹿児島大学。2対2で迎えた大将戦で我がチームの大将が奇跡的に一本取って嬉しさのあまりガッツポーズし、それが規律違反で取り消し。結局2対3で 敗 退 。またしても突伏し滂沱の涙(笑)。

 九大、久留米大、長崎大などとの合同練習の後の打ち上げは狂喜乱舞 、素っ裸で肩を組んでラインダンス、さらに酒が入る とヒートアップ( 笑 )。皆仲良しで愉快な想い出です。

剣道5段 剣道に明け暮れた青 春時代
仲良しの先生方と定期的にお食事会“四つ葉の会”

福岡大学医学部第一外科に入局
福岡徳洲会病院でスキルアップ

 医局は福岡大学医学部第一外科(現 消化器外科)、当時は志村秀彦教授、その後池田靖洋教授に師事しました。直接手術や外科医としての喜びや苦しみを学んだのは2002年から2016年までの間、白十字病院の先輩で白十字前病院長の城崎洋先生からでした。
 また特筆すべきは、1999年から3年間の福岡徳洲会病院外 科 勤務。ミレニアムをはさんだこの勤務は私にとってエポックポイントで、病院や外科の在り方は異文化の様相でした。総てがアメリカ的で先進的で常に超多忙なのにそれを感じさせない何かがありましたね。

 福岡市西区から春日まで通いながら緊急を含めて数多くの手術を経験したことが、2002年からの白十字病院での外科医としてのスキルアップにプラスになっています。以後、年間白十字病院に居ますね。

2016年白十字病院病院長就任
地域医療支援病院として高質医療を追及

 2016年に白十字病院の病院長に就任しました。2011年4月社会医療法人財団、2012年7月地域医療支援病院、同年9月基幹型臨床研修病院、2021年4月より内科専門医研修プログラム基幹施設の許可を受けており、病院長として社会的責務の重さを日々感じています。
 また開設 年目を迎えた2021年4月に466床のケアミックス型の病院から急性期病院(282床)として新築移転しました。それまでの地に白十字リハビリテーション病院( 1 6 0 床 )が 残 り 、分 院独立させました。このことにより、超高齢化社会に向け、地域医療支援病院として・高度専門医療・救急医療・在宅療養後方支援・健康なまちづくりの四本の柱の充実を図っていきたいと考えています。
 そのためには、チーム医療の強化、スタッフひとりひとりのプロ意識の向上、より安全で質の高い医療の追求が肝要と思っています。まさに”医療は人“”医療は心“であり、白十字病院は”人が育つ病院“
”医療に夢を持つ者たちの活躍できる場“であり続けます。

社会医療法人財団白十字会 白十字病院

住  所/福岡市西区石丸4-3-1
T E L/092-891-2511
院   長 / 渕野 泰秀
診療内容/内科 糖尿病内科、脳・血管内科、脳神経内科、腎臓内科、 人工透析内科 、肝臓内科、消化 器内科 、心臓血管内科 、 内分泌内科 、呼吸器内科 、放射線科 、精神科外科、消化器外科、肝臓・胆のう・膵臓外科、肛門外科、 乳腺外科 、呼吸器外科 、心臓血管外科 、血管外科 、整形外科、脳神経外科、泌尿器科、形成外科、眼科、救急科 、麻酔科 、リハビリテーション科 、臨床検査科 、病理診断科 、歯科 、歯科口腔外科
受付時間/月曜日~金曜日 9:00~12:00、13:00~17:00 ※診察時間は診療科によって異なりますので外来担当医表をご確認ください。

休 診 日 /土・日曜日・祝日、盆休み(8月14日、15日)、 年末年始(12月30日~1月3日)
H  P / https://www.fukuoka.hakujyujikai.or.jp

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