OffTime4月号インタビュー社会医療法人共愛会戸畑共立病院院長今村鉄男

Top Interview｜ On ｜

高齢化の複合ニーズに応える
安心安全な高質医療の実現を

博多っ子の「人情」と
それを活かしたリーダーシップを発揮

久留米大学医学部を1978年3月卒業し、その4月に久留米大学病院の第2外科に入局し、当時の古賀道弘教授に師事し、肝胆膵外科で中山和道助教授の指導を受けるなど、恩師に恵まれ、成長できた。
そして、現在に至るまで地域住民が安心・安全な生活が過ごせるような診療・組織づくりをおこなってきた。

校庭で土埃塗れの草野球
オリンピックの影響で始めた
バレーボールは中学から高校でも

父は不動産業を営んでいて私は福岡市博多区出来町に生まれました。小学校は御供所小学校。当時校庭は放課後、休日と開放されていて、ソフトボールから軟式野球まで、クラスメイトや近所の仲間と土埃に塗れて興じていた憶えがあります。母は洗濯が大変だっただろうなと今更ながら感謝です。
中学校は高宮中学校。第1回東京オリンピックの日紡貝塚、東洋の魔女の金メダルに触発されバレーボール部に入部。以後12年にわたるバレーボール愛の始まりですね。9人制の時代で、やっと県大会出場ができるレベルでした。
高校は西南学院高校。丁度6人制になったバレーボール部に入部し、セッターで頑張りました。戦績は3回戦に進むか進まないか。男子校だった所為か、文化祭、体育祭は派手だった感じではなかったかと記憶しています。
その頃、私といえば専らバレーボール中心の生活を送っており世の中の変化にはあまり興味がありませんでした。巷ではビートルズからグループサウンズの音が溢れていました。当時は部活で夜7時に帰宅し、就寝まで勉強という無色の高校生活でした(笑)。

久留米大学医学部入学
冷めやらぬバレーボール愛

医学部受験のキッカケは、両親から強く勧められたことですね。そして久留米大学医学部に入学し、当たり前のように医学部のバレーボール部に入部しました(笑)。
特に「西医体」では1年生の時に優勝し、以後3位、優勝、準優勝が3回と、薔薇色のバレーボール人生(笑)。
祝杯の酒が苦手でしたが、そのうち後輩を引き連れて、夜の帳が下りたら”さぁ行くぞと“久留米の街を闊歩(笑)。生意気にもサントリーの ”ダルマ “ボトルばかり呑んでいましたね。その頃の呑み友達は、元久留米大学内科教授の池田久雄先生、若松で外科開業医の村上吉博先生で、共に勉学にも励みました。

1978年3月
久留米大学医学部卒業
同年久留米大学病院第2外科入局

医局は久留米大学病院第2外科に進み、膵臓手術で全国的に有名な古賀道弘教授に師事し、徹底的に鍛えられ、肝胆膵外科に所属したことで当時の中山和道助教授の指導により”閉塞性黄疸“を研究しました。
　バレー部にスカウトされたのも第2外科に勧誘したのも、当時バレーボール部の最上級生であった、現在は戸畑共立病院の下河辺智久理事長です。この不思議な縁は、私の医師人生最大のバックボーンとなります。
　第2外科で研究研鑚に励み、北九州の病院への出張など経験を積み、1987年戸畑共立病院外科に勤務することになりました。

38年間の戸畑共立病院勤務
下河辺先生(現理事長)と二人三脚

入職した昭和の終わりの頃、戸畑共立病院は内科中心の病院で医師も4，5人ほど、先輩である下河辺先生と共に外科を起ち上げましたが、症例を集めるのに四苦八苦しました。
平成5年に久留米大学の後輩が2人来てくれ、非常勤の先生も増え、ある程度スタッフも充実してきました。病院の移転に合わせて、がん治療センターを併設するなど、救急医療とがん診療を柱にした病院づくりを推進しています。
まず救急告示病院、地域医療支援病院そして基幹指定病院となり、平成20年新築移転し、平成22年社会医療法人取得からがん拠点病院、災害拠点病院と、何とも目まぐるしい38年間ですね。

2017年院長就任
高齢者など地域住民に求められる
医療を目指して

院長就任時に新型コロナ感染症の惨禍に見舞われ、乗り越え、改めて地域住民のためにどんなことができているかを振り返ると、まず当院の医療圏ですが、戸畑区は当然のことながら、加えて若松区の東側、八幡東区の南側、小倉北区の南側にあたります。
そこでいま一度、地域住民のために私達が出来ることを充実させていきたいという想い”地域の声に応える医療を共に創る、挑む、動く“という基本理念を私達医療スタッフが一丸となって実践することだと考えています。
当院の救急医療、がん診療といった特徴を活かしながら24時間365日体制で、貢献していきます。そしてそれをこの超高齢化社会を支える若い世代にバトンタッチすることが大切ですね。

略歴
1978年久留米大学病院第2外科助手 1984年〜北九州の病院で出張勤務 1987年共愛会戸畑共立病院外科勤務 1988年同外科部長 1993年同副院長 2006年統括副院長 (2010年4月社会医療法人共愛会へ) 2012年同院長代行 2017年同院長就任

◆社会医療法人共愛会戸畑共立病院

住　　所／北九州市戸畑区沢見2丁目5-1
T　E　L／093-871-5421(代表)
院　　長／今村鉄男
診療内容
内科消化器内科、呼吸器内科、循環器内科、内分泌・代謝内科、血液内科、腎臓内科外科消化器外科、肝臓・胆のう・膵臓外科、呼吸器外科、乳腺外科、血管外科、整形外科、形成外科、脳神神外科泌尿器科、放射線診断科、放射線治療科、眼科、皮膚科、麻酔科、病理診断科、救急科、精神科、リハビリテーション科、歯科、歯科口腔外科、産婦人科、小児科、小児外科、臨床検査科
受付時間／平日 8:00~11:30、12:00~16:00 　土曜日(午前) 8:00~11:00
診療時間／平日 9:00~12:30、14:00~17:00 　土曜日(午前) 9:00~12:30
休診日／日曜・祝日、開院記念日(4月第2水曜日) 年末年始(12月30日~1月3日)
H　　P ／ https://www.kyoaikai.com/kyoritsu/