OffTime4月号　私的マンガジャンボニズム(その1)

編集長／黒木正和

　当仁小学校一年生の頃、大濠公園とつながった川（今は暗渠）沿いに住んでいて、虜になっていたのが「ドリトル先生シリーズ」、特に世界名作全集に載っていた「ドリトル先生船海記」。学校の図書館で借りて、想像の世界にワクワクと胸躍らせて読み耽ったものだ。
　そして漫画。近くに貸本屋があり、日の丸文庫など何冊か一週間単位で借り、さいとうたかお、さとうまさあき、辰巳よしひろ、白土三平、などの劇画に圧倒された。月刊誌「少年」「冒険王」「少年画報」は発売日が待ち遠しく、掲載されていた鉄腕アトム（手塚治虫）、鉄人28号（横山光輝）でSFを知った。1959年に「少年マガジン」「少年サンデー」の週刊コミック誌が発行され「少年ジャンプ」「少年チャンピオン」と後に続いた。
　少年マガジンの初期には、ちかいの魔球（ちばてつや）、巨人の星（川崎のぼる）、少年サンデーでは、スポーツマン金太郎（寺田ヒロオ）、おそ松くん（赤塚不二夫）、おばけのQ太郎（藤子不二雄）があり、少年ジャンプの姿はまだ無い。