
Off Time編集部オススメ まちかど口福探訪
福岡・北九州の見知らぬ街角。旅人になった気分で
歩いてみれば、今まで気づかなかった美味しいお店と巡り合う。
そんなささやかな外食の愉しみ。
料理屋 花ふさ
昆布だしと重ね煮から生まれる精進料理は、お母さんの応援団 大濠公園脇の道を歩くと目に入る、洗いたての真っ白いのれん。
まるで実家に帰るような感覚で扉を開くと、
「花ふさ」のご夫婦が「よう来たねえ!」という感じでニコッと笑って迎えてくれる。
「精進自然食」とうたわれるこちらの料理を支えているのは、
土鍋で一晩かけてとろ火で仕込む昆布だしと、野菜の陰陽の性質を生かした重ね煮。
それは、汁物をすすれば歴然。
余計な調味料など出番なしの滋味深い味わいは、
日常のなかで気づかないうちに緊張していた心と体をゆるませ、自分自身を取り戻す手助けとなる。
「最近、子育て中のお客様がとても多いんですよ。
子どもさんのアレルギーなどに悩んでいるお母さん達に家庭でできる料理をアドバイスすることもありますね。
帰る時には明るい表情で帰って行かれます」と花房ご夫婦。
真心がこもった一皿を味わいながら、勉強熱心で好奇心旺盛な花房ご夫婦と話していると、
命をいただく喜びと感謝に包まれるよう。
ぜひ大切な人と訪れてほしい。



「お昼のコース」(2,600円~応相談)、夜は4,200円のコースのみ。 城内の豊かな緑を望みながら、親戚の家に遊びに来たように和める店内。テーブル席(お子様用の椅子もあり)なので、ご高齢の方も安心。



料理屋 花ふさ
Add/福岡市中央区城内7-14 Tel/092-713-1879
Open/12:00~15:00、18:00~21:00(昼夜ともに要予約・貸切も応相談)
定休日/月曜日、火曜日 あなたのOff Timeは?
生産者の畑訪問や食材探しの旅(店主)。
天神 華都飯店
ロイヤルブルーが包み込む体にやさしい「馬家の味」 冬の夜空を思わせるシックなロイヤルブルーの空間に心和ませ、席に着く。
天神という場所柄だろうか、ショッピング帰りの女性たちが華やかな空気を放っている。
昭和40年。東京は三田に開店した一軒のレストランを皮切りに、
福岡、鹿児島など多くの人々の心をとらえてきた「華都飯店」。
その原点は、「家庭の味」と「おもてなしの心」の両輪である。
ただし、ブルーの器で供される北京・四川料理の数々は、まるで洋食を思わせるシンプルな盛りつけ。
定番の酢豚なども植物性の油を用いているので、意外とあっさり食べられる。
これらは創立者、馬 遅伯昌さんのスピリットを受け継いだ娘のへれんさんのセンスといえるだろう。
それを支えるのは、料理長の須田治市さんとお客様の好みを知り尽くしたホールスタッフとの連携である。
「普段の食事はもちろん、個室もございますので大切な方をおもてなしする接待などにもご利用いただいていますね」。
店長の岸原さんの言葉に大きくうなずいた取材であった。


写真はコース料理の一例。12月30日までの忘年会プラン「泰山コース」(8,000円※税・サービス料込、フリードリンク付き)は、蒸し物、焼き物など華やかな7品からなる。
平日限定の麺セット(1,050円)も点心やデザートがついてお得。

天神の喧噪からすると信じられない優雅な空間は、デザイナーの森田恭通さんによるもの。 天神 華都飯店 (シャトーハンテン)
Add/福岡市中央区天神2-7-6 DADAビル7階 Tel/092-716-7760
Open/11:00~14:30(O.S※コースは14:00)、17:00~21:30(O.S※コースは21:00)
定休日/12月31日、元旦のみ HP/http://www.jrfs.co.jp/shato-hanten/fukuoka/ あなたのOff Timeは?
和洋中などの料理全般(店長)。
富美寿司
昭和の佇まいを愛でながら丹精こもった鮨をつまむ喜び 「九州に来たら必ず寄るんだ!」と東京在住の画家の友人が鼻息荒く推薦してくれたのが、こちら。
創業67年の歴史が物語る昭和サイズのカウンターと小上がり席が好ましく、
まるで小津安二郎の映画に紛れ込んだよう。
さてとまずは、「あたしの好きなお酒だけ置いてます」と店主の稲吉さんが笑みをうかべる
日本酒「〆張鶴」(一合400円~)で口の中を清めまして、寿司といきましょうか。
小ぶりの寿司は、天然のとらフグ、北海道産のウニ、穴子、あかいか、松川海老。
小さな芸術品といったそれらは、口の中に爽やかな磯の香りを残しつつも濃厚な甘みをたたえ、
シャリと一体渾然、喉元に吸い込まれていく。
ああ、もっと味わいたかったのに・・・と名残り惜しく、日本酒を一口。
ていねいな仕事がなされた寿司の仕込みをするのは、息子の幹夫さん。
ただいま「二代目半」というが、その腕前は父親も一目置くというから将来が愉しみ。
あたたかくて懐かしくて、新しい。門司港へお出かけの際は、ぜひ。



「昼のおまかせ握り」(10貫・2,000円~)のほか、日本料理を含めたプランもご用意(5,000円~・応相談)。


二代目店主の稲吉康伯さんと、それを支える千津枝さんと、父曰く「現在、二代目半」
の幹夫さん。 富美寿司 (ふみずし)
Add/北九州市門司区栄町2-13 Tel/093-321-2459
Open/12:00~14:00、18:00~21:00 定休日/水曜日 あなたのOff Timeは?
大好きなパン屋巡り(店主)。
旬の居酒屋 しんご
旬が息づく一皿に酔いしれ感動が広がる、長府の居酒屋 海風に身をすくめ、『しんご』の引き戸を開いた瞬間、ほうっと安堵の息がもれる。
厨房が見えるカウンターの隅で熱燗を頼み、何にしようかなあと熱々のおしぼりを手に迷っていると、
店主の宮越シンゴさんが朗らかな笑顔で本日のおすすめを提案してくれた。
お造り、故郷の宮崎から取り寄せた地鶏の炭火焼き、冬場限定のおでんが目の前に次々と。
その見た目からして、美味オーラ全開。店主の丹精が見てとれる一皿に見入ってしまう。
なかでも唐戸市場から仕入れる鮮魚を用いたお造りは、
脂がのっているのにほんのりと上品な味わいで、魚には一家言ある私(島出身者)も驚嘆の域であった。
地鶏も、おでんも、旬の食材に対する店主の素直な喜びと真心が感じられて箸はとまらないわ、
杯がすすんで顔はゆるむわ。
「日々の料理で大事にしているところですか?
うーん、呑みながらだったら何時間でも喋れるんですけどね…」
と照れたように頭をかく店主の後頭部の寝癖がまた実直な人柄を物語っているのであった。



「赤貝とサバ、イカのお造り」(880円・仕入れにより異なる)「宮崎産赤鶏もも炭火焼き」(890円)、3月までは一品ごとに出してくれる「おでん」も人気。


渋い小料理屋の内装をそのまま生かした空間は、隅々までが掃除が行き届き、気持ちよく呑める。 旬の居酒屋 しんご
Add/下関市赤間町9-10 Tel/083-223-0807
Open/17:00~22:00(O.S~23:00) 定休日/水曜日 あなたのOff Timeは?
家族と過ごす&時間があれば食べ歩き(店主)。

