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OffTime3月号 「私の休日」下関市立済生会 豊浦病院 上領 頼啓院長

| 私 の 休 日 |Top Interview

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平和を想い、歴史を想い、人と自然に心馳せる日々。
たくさんの写真や資料を並べ、取材陣を迎えていただいた上領先生。
地域と共に70年の歩みを誇る「下関市立済生会豊浦病院」(下関市豊浦町)の院長として、多忙な日々を支える<Offの過ごし方>についてお話を伺いました。

史跡を訪ね歩く

 昭和48年のNHK大河ドラマ「国盗り物語」を観て、
原作の司馬遼太郎や吉村昭の小説を渉猟し、色々と史跡を探訪するようになりました。
学会へ行くと史跡へ寄って、岐阜では関ヶ原、岩手では斎藤實記念館や後藤新平記念館、
東京では三菱財閥の旧岩崎邸…。記憶に残るのは、極東国際軍事裁判や三島事件のあった防衛省の市ヶ谷記念館です。
身分証を出し、荷物も全部置いて巡るのですが、当時の姿を見て感慨に浸りました。

戦禍の死を偲ぶ

時間ができたら、戦争で散華した方々の慰霊の旅に出たいと考えています。
最近の、平和の尊さを戦争の悲惨さも知らずに語るのは浅薄な感じがします。
私は昭和18年生まれで、同級生には父親が出征し戦没したため親父の顔を知らない人もたくさんいます。
新聞社の主催でサイパンへ行った時には、リゾート地のすぐ先に戦車の残骸が残る姿を見、また自決や激戦の跡地も訪れました。
同行した靖国神社の宮司が慰霊を行い、みなで慰霊塔に向かって「海ゆかば」を歌った時は、
感に堪えず涙が零れました。

米国で覚えたスキー

もっと若い頃には、スキーを好みました。
2年間、留学した米国のウィスコンシン州は大変寒いところで、マイナス30℃もざら、
今日は暖かいなと思ったらマイナス10℃、という地でした。
友人がスキーを教えてくれて、ソルトレイク近くのパークシティでスキー三昧をしました。
帰国後も、富良野、白馬、志賀高原、山形蔵王…とあちこちへ行きましたよ。
好天気の下、銀色に輝く斜面に雪煙を上げて愉しんだ後、温泉宿に宿泊して、
山菜料理を賞玩しながら地酒を楽しむ。まさに至福のひとときです。

家族と自然の思い出

息子が学童期に入ってからは、よく一緒に山や海へ出掛けて、
透き通る碧空の下で草木の瑞々しい緑や色とりどりの花の香りを満喫したのもいい思い出です。
キャンプも大好きで、輝く星空を眺めながら女房の料理を味わって食べたことも幸せでしたね。
そういえば、キャンプ道具も、大工道具も全て揃えて持っています(笑)。
手術をして患者さんが元気になって退院される時には無上の喜びがある一方で、
医師の宿命として、家族には昔からいくつも約束を反故にして、可哀そうなことをしました。
近年はできるだけ、女房とも一緒にいるようにしています。

*

「かといって、女房は俳句や絵が好きときていて、私の出番もありませんが…」。
一瞬、照れくさそうに微笑まれた上領先生。同じく医師の道へ進まれたご子息も、多忙の合間に史跡や戦跡を巡る旅に同行されるのだとか。
「最近はなかなか時間がとれませんが、寸暇を惜しんで読書をするのも昔からです。
飛行機や新幹線の中、どこかへ食事に行った時も、出てくるまで長いから(笑)ポケットに忍ばせて持ち歩いています」。鋭い眼光で、虚飾を嫌い、常に真理を求めるような語り口の一方で、深く温かなお人柄も感じて、大変魅力的な時間でした。
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「4年前、日露戦争で、乃木希典が指揮を執った203高地の戦跡や旅順の海峡を訪ねました。
右の写真は、爾霊山の記念塔です。実際に彼の地に立ち、心から平和を思いました」。
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米国留学時代の一枚!
「家族も一緒にスキー三昧で過ごした休暇は今も楽しい思い出です」。
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園遊会にて奥様と。
「近年はできるだけ一緒。いつかまた海外へ一緒に行けたらいいですね」。

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