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OffTime3月号 Men’s BOX

トレンドやこだわりのファッションに注目 Men’s BOX

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王貞治ベースボールミュージアム
国民的英雄として、その名を語り継がれる王貞治氏の偉業と功績をたたえる日本唯一の施設「王貞治ベースボールミュージアム」。いつかと思いながら、一度も足を踏み入れたことがないという方も多いのではないか。
私もその一人であったが、最近、野球好きの友人に誘われて訪れたところ、予想をはるかにこえる中身の濃さに目を見張った。野球に詳しい人もそうでない人も、人間・王貞治の魅力を、古きよき昭和の懐かしい時代背景とともに味わうことができる展示物や映像資料の数々。世界的な彫刻家である佐藤忠良氏による王さんの彫刻も目にすることができる。また王さんが実際に使ったグローブやバット、スパイクなどの実物も展示。隅々まで見ればみるほど、お宝がつまった館内なのだ。
王さんは、1940年に東京都墨田区で生まれ、中華料理店「五十番」を営む家で育った。その下町の風情あふれる昭和のセットが館内に設置されている上に、肉そばなどのメニューを実際に味わうことができる。このような体感型の仕掛けは、何とも愉快だ。
戦後の復興期の最中、王さんは小学校高学年から野球を始め、高校時代に出場した甲子園ではノーヒットノーランを達成。プロとしてスカウトされた王さんは、晴れて巨人に入団を果たす。3年間はあまり打てなかったが、同じ高校の先輩であったコーチの荒川博氏の特訓により、伝説の「一本足打法」を確立した。ミュージアムには、荒川氏による猛特訓をとらえたモノクロ写真も展示、ふたりの必死の姿に熱いものがこみあげてくる。
1977年、ホームラン世界新記録を達成した王さんに、初の国民栄誉賞が授与された。単なる技術だけではない、努力を重ねる人間性あっての一大記録ではないだろうか。
ダイエーソフトバンクの監督を経て、現在は取締役最高顧問として野球界を盛り上げるために邁進し続けている王さん。数年前、けやき通りですれ違った時も気さくに挨拶を返してくださった。あのわずか数秒は、今でも宝物である。

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