| 私 の 休 日 |Top Interview
夢中になれる喜び、
分かち合える幸せの日々。
分かち合える幸せの日々。
「ランナー歴4年です」と北九州マラソンでの写真を披露いただいた中村先生。数々の革新的な取り組みで注目を集める「小倉第一病院」(北九州市小倉北区)の理事長・院長として、多忙を支える<Offの楽しみ>について、お話を伺いました。
48年の伝統と今
きっかけはテレビのマラソン番組でした。60代の市民ランナーが「今まで何十回と出場して、もう少しで47都道府県制覇です」とインタビューに応えるのをみて、刺激を受けたんです。「自分もあと20年は走れる」と思い、走り始めました。最初は病院の外周1キロでもヘトヘトでしたが(笑)、少しずつ距離が伸びていくのは楽しいですね。日曜日には必ず走ると決めていて、出張のときでも変えません。東京なら皇居ラン、京都なら鴨川ランで、今は15~20キロを走っています。
達成感と一体感
大会も、すでに7回出場しました。最初に出場した北海道・洞爺湖マラソンでは、周囲が知らない人ばかりで、応援してくれる人もゴールで一緒に喜んでくれる人もなく、一人で立ち尽くしていたのを覚えています(笑)。その点、先日の北九州マラソンでは、沢山の人が応援に来てくれて嬉しかったですね。マラソンは個人のスポーツだと思っていましたが、友達ができたり、声援に励まされたりと、全然違うんです。最近は、Facebookで再会した同級生の病院と当院の合同チームで、リレーマラソンにも出場しています。
笑顔がみたくて
これはONにも関わるのですが、もうひとつの楽しみが「差し入れ」です。新人の頃、急患がでたときに「申し訳ない」という気持ちで始めたのですが、喜ばれたり、おだてられると調子に乗るたちで(笑)、出張へ行くたびにお土産を買って帰るのも定番になりました。特に、好評なのが『ご当地ふりかけ』。熊本の馬刺ふりかけ、鹿児島の黒豚ふりかけ、北海道のじゃがバターふりかけ…と、色々な種類があるんです。お菓子は1日でなくなるけれど、ふりかけだと数日はもつ点もいいでしょう。夜勤飯(中面の『病院訪問』に詳細)も含めて、「日本一美味しい病院」をめざしています。
巡り合わせに感謝
実は、小さい頃はケーキ屋になりたかったんです。姉に「仕事にしたら3日で嫌になる」と脅されて諦めましたが、大学時代も一人でいろんなケーキ屋さんに通っては、2~3個買って食べるのが楽しみでした。差し入れでも、あんなに歓声が上がるものはないでしょう。一昨年、パティスリーと当院で「ココロール」という低糖質のロールケーキを共同開発したときは、夢が叶ったと思いましたね(笑)。
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「最近になって、青春が押し寄せている感じなんですよ」と笑う中村先生。「中学では卓球部に入るつもりが、『医師をめざすなら運動にうつつを抜かしてはいけません』といわれて生物部で3年間、カエルの世話をしていました。高校は、進学校で部活動は一切ナシ。大学では、『将来役に立つから』と薦められてゴルフ部に入ったものの、夢中にはなれず…。いわゆる青春をしていないので、今が楽しいんです。マラソンも、47都道府県を制覇したら、いずれは大陸へ、と夢みています」。ぱっとひらいた笑顔が、空のように爽やかな先生でした。
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