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OffTime11月号 Men’s BOX

トレンドやこだわりのファッションに注目 Men’s BOX

メンズ
見ているだけで心豊かになれる。 自分にとっての「美しい本」って何だろう?
今月号特集でもご紹介した八女探訪の折、工芸や美術書を主に扱う出版社「用美社」代表の岡田満さんのトークイベントに参加してきました。
岡田さんは、現在、神奈川県の葉山を拠点に、さまざまなアートブックを制作しておられる編集者。
これまでには、谷崎潤一郎や棟方志功の本を手がけるなど美術史にその名を残しておられます。
昨今では、ブックデザイナーという本のデザインに限った専門のデザイナーがいる時代ですが、岡田さんは「本の装丁というのは、特別な人にしかできないものではなく、子どもの頃のアルバムづくりや文集づくりみたいな感覚で取り組むということを出発点にすれば、実は誰にだってできる」と断言されます。
「たとえば私が知る画家や編集者の中には、デザイナーでは考えもつかないセンスと感覚でもって、絶妙の装丁をする方もおられます。
『暮しの手帖社』の花森安治さんなんて他の人には真似できない装丁をされます。
私もかつては、美術家の大竹伸朗さんの本を、これでもかというほど豪華な装丁をほどこして海外一美しい本の大賞をとったこともありますが、30年ほど経った今、本当に心からいいなあと思えるのは、シンプルで飽きのこない何気ないデザインだったりするんですよね」。
写真は、岡田さんが大切にしている好きな本たち。
一冊しか手元にないから大事にしているとほほえみます。
手持ちの本の中に、ずっと大切に持ち続けていたい本が、さて、一体何冊あるでしょう?
自分にとっての美しい本って何だろう?
なぜ好きなんだろう?
一冊の本から教わることは無限大に広がりそうですね。

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