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OffTime1月号 ちょっとエッセイ

編集長/黒木 正和

 本誌「Off Time」 月号で、九州がんセンター森田勝院長をインタビューし、その記事を掲載発行したその頃、TBSの日曜劇場枠夜9時から「海に眠るダイヤモンド」が始まった。初回からドラマの舞台である端島いわゆる「軍艦島」の崩落寸前の現在の姿とCGで甦らせた1955年からの石炭産業で躍進していた姿との対比が観られ、郷愁に似た想いが込み上げると同時に、森田院長の笑顔が眼前に浮かんだ。お父上がまさにその時期、官立明治専門学校(現九州工業大学)を卒業し、三菱鉱山が経営する端島炭鉱に勤務。そこで兄上は生まれ、姉上と森田院長はとなりの高島炭鉱で生まれたという事実。父上は若くして現場責任者として200名程のスタッフを束ねて鉱道に潜っていたという。ドラマの中のベテラン炭鉱員で班長の一平(國村隼)と進平(斎藤工)のダブルイメージ、主人公の鉄平(神木隆之介)は大学を卒業して、外勤職員になるが、そのイメージも重なる。
 それにしても最近のドラマの中では秀逸の傑作で、1955年の鉄平と2024年の玲央の二役をこなす神木隆之介はもちろん、食堂の娘朝子役の(杉咲花)、朝子が現代では会社社長になりそのいづみ役(宮本信子)がイイ。女性歌手リナ役(池田エライザ)、鉄平の同級生百合子役(土屋太鳳)、炭鉱長辰雄役(沢村一樹)と共演者もイイ。とりわけ杉咲花の演技と存在感はスゴイ。
 2016年NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』でヒロインの妹美子役、宮沢りえと共演した『湯を沸かすほどの熱い愛』で日本アカデミー賞ほか各映画賞の助演女優賞を受賞するなど、これから年齢を重ねれば重ねるほど進化する稀有な女優に違いない。大いに楽しみである。
 ちなみに、1974年に端島炭鉱、1986年高島炭鉱が閉山。両島併せて、2015年7月に『世界文化遺産』に登録されている。

●Off Time発行元

ドリームシェア株式会社
株式会社コマーシャルアーツ

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