日本の伝統美を受け継ぐ
「ホテルオークラ東京」本館
1962年の開業以来、日本を代表する高いホスピタリティによって世界のゲストをもてなしてきた「ホテルオークラ東京」。約50年もの歴史を紡いできたその本館が、2019年春に新装されるというニュースは、雑誌などのメディアで周知のことと思います。建て替えが始まるのは2015年9月ですので、贅を尽くした本館ロビーを見られるのもあと1ヶ月。というわけで先日、東京出張の折に虎ノ門まで足を伸ばしてみました。
本館が建つ港区赤坂葵町三番地の旧大倉邸跡は、もともと明治維新後の「気象台」発祥の地にもなった高台にあるため、全客室から景色を楽しめるようにとの配慮がなされています。その結果、東翼、南翼、北翼からなる三ツ矢式建築が実現。ホテル建築では日本初というから、さすがホテルオークラです。さらには城郭建築に見られるなまこ壁も特徴的。館内には、このような日本の伝統工芸を駆使した設えが随所に配されており、海外のデザイナーや建築家から高く評価されています。(現に今回の建て替えにも反対の声が国内外で多数上がったとか)。
虎ノ門駅から10分ほど歩き、坂を登れば本館が見えてきます。雑誌などで見かけるロビーまでどうやって行けばいいか、少々迷ってしまいましたが、こちらのロビーはなんと5階。やっとの思いで辿り着くと、国内外の人々が写真を撮影したり、寛いだりして思い思いの時を過ごしていました。広々とした天井から揺れるのは、古墳時代の飾玉の一つといわれる切子玉。水晶の結晶柱を上下の側から切り落とし磨きあげたもので、凛とした菱形六面体をなしています。ホテルのエントランスホールとロビー、主食堂には、切子形を新しい素材で構成した照明具を繋いだ吊り灯が上質な光を放っており、“オークラ・ランタン”という愛称で親しまれています。
モダンな椅子に腰をおろせば、窓辺に巡らされた麻の葉紋様の組子細工が清々しい。すでにティーサービスはありませんでしたが、この空間の凛とした伝統の香りに包まれ、ゆったりと過ごすことができました。時間が許すならば、本館の客室に泊まり、その真価を享受したいものですね。
本館が建つ港区赤坂葵町三番地の旧大倉邸跡は、もともと明治維新後の「気象台」発祥の地にもなった高台にあるため、全客室から景色を楽しめるようにとの配慮がなされています。その結果、東翼、南翼、北翼からなる三ツ矢式建築が実現。ホテル建築では日本初というから、さすがホテルオークラです。さらには城郭建築に見られるなまこ壁も特徴的。館内には、このような日本の伝統工芸を駆使した設えが随所に配されており、海外のデザイナーや建築家から高く評価されています。(現に今回の建て替えにも反対の声が国内外で多数上がったとか)。
虎ノ門駅から10分ほど歩き、坂を登れば本館が見えてきます。雑誌などで見かけるロビーまでどうやって行けばいいか、少々迷ってしまいましたが、こちらのロビーはなんと5階。やっとの思いで辿り着くと、国内外の人々が写真を撮影したり、寛いだりして思い思いの時を過ごしていました。広々とした天井から揺れるのは、古墳時代の飾玉の一つといわれる切子玉。水晶の結晶柱を上下の側から切り落とし磨きあげたもので、凛とした菱形六面体をなしています。ホテルのエントランスホールとロビー、主食堂には、切子形を新しい素材で構成した照明具を繋いだ吊り灯が上質な光を放っており、“オークラ・ランタン”という愛称で親しまれています。
モダンな椅子に腰をおろせば、窓辺に巡らされた麻の葉紋様の組子細工が清々しい。すでにティーサービスはありませんでしたが、この空間の凛とした伝統の香りに包まれ、ゆったりと過ごすことができました。時間が許すならば、本館の客室に泊まり、その真価を享受したいものですね。
●データ
ホテルオークラ東京
Add/東京都港区虎ノ門2-10-4
Tel/03-3582-0111
ホテルオークラ東京
Add/東京都港区虎ノ門2-10-4
Tel/03-3582-0111
この記事へのコメントはありません。