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OffTime3月号 インタビュー 地方独立行政法人 北九州市立病院機構 北九州市立八幡病院 院長 岡本 好司

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揺るぐことなくスタッフ一丸で
市民に愛され信頼される病院を目指す

先進医療への果てなき挑戦で
北九州に最高の救命救急を

 小学3年生から続けた野球が、生涯の恩師となる産業医科大学第一外科・大里敬一教授との縁を結び、2期生入学から平成23年まで文字通り“生え抜きの”産医大医師人生。請われて着任した北九州市立八幡病院で、令和4年4月院長就任。日本で世界に通用する唯一の“急性胆管炎・胆嚢炎診療ガイドライン Tokyo Guidelines”のバンドル(2013)やフローチャート(2018)の執筆に加え、アメリカの消化器外科学会マニュアル(The SAGES Manual)を、日本人で初めて執筆するなど、その実績と先進性は、北九州地域に救命救急、小児救急、災害医療の3本柱を軸とした高度医療を提供する病院の病院長として頼もしい限りである。

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スタッフ一丸となって、市民に愛される病院を目指すと熱く語る岡本院長

7回の転校で培われた野球スピリッツ、妹さんの死と本人の手術経験で、医師への仄かな憧れ

 生まれは大阪、母の実家に近い住吉市民病院で産声を上げました。父は積水化学の社員で、昭和30年代ですから、昇進するにつれて、大阪から東京、静岡、彦根、京都、岡山、茅ケ崎、最後は父の故郷である和歌山。
 此処で父は転勤族から解放され、天下りで子会社の社長になり、私も最初の小学校は静岡の駿府城近くの横内小学校で、そこから7回転校して(笑)、最後は茅ケ崎小学校。ちなみにあのサザンオールスターズの桑田佳祐の後輩です(笑)。
 静岡時代にいちばん下の1歳の妹を亡くし、私自身も小学1年生の時に虫垂炎の腹膜炎で手術を受けたこともあり、ボンヤリと“医者ってイイなぁ”と思いましたね。昭和39年東京オリンピックの
翌年でした。
 転校5校目の岡山、小学3年生の時に野球を始め、それから中、高、大学まで野球三昧。茅ケ崎第一中学校、和歌山市立明和中学校ではエースでキャプテン(笑)。高校は甲子園に春夏合わせて36回出場の桐蔭高校でエースとして頑張りましたが、高校3年生の夏、甲子園をかけた準決勝で箕島高校に惨敗し、高校の野球人生は終わりました(笑)。 
 のちに中日でプロになった上川選手に初回ホームランを打たれたことが今でも口惜しいですね(笑)。私自身も南海ホークスでプロテストを受けてみたり(笑)、スポーツ推薦で早稲田大学に入ったものの、1年目で肩を壊して退学し、かねてから憧れていた医者への道を進もうと意を決してチャレンジしました。

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高校時代

産業医科大学へ2期生として入学、野球が繋ぐ生涯の恩師大里敬一教授との縁

 
 産業医科大学の2期生として入学し、やはり野球部に誘われ入りました。キャプテンとして春のいわゆる“九州山口医体”で準優勝、夏の“西医体”でベスト8。医学部でも他校には甲子園経験者がいるのです(笑)。
 その当時の野球部部長が私の生涯の恩師である大里敬一教授。初代第1外科の教授で、第3代病院長になられた大里先生には野球部創設時からキャプテンである私と共に苦労していただき、その縁で私は第一外科に入局しました。

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産業医科大学時代

産業医大の最初の大学院生、腹腔鏡手術の先駆者として活躍

 
 当時第一外科での初期研修の2年が終わった頃に産業医科大学第一外科の最初の大学院生になりました。外科医としては、九州で3本の指に入るぐらい肝臓の手術に明け暮れ、1994年に始まった腹腔鏡下肝臓手術では日本で2例目、肝左葉切除手術では日本で1例目として執刀しました。
 

産業医科大学から北九州市立八幡病院へ、令和4年に病院長就任

 
 産業医科大学で准教授をしていた頃、平成23年の夏だったと記憶していますが、当時の“北九州市立八幡病院”の市川光太郎院長と伊藤重彦副院長から病院を新築移転するのでと招聘があり、当初はお断りしましたが、三度に渡り熱心にお誘いを受け、平成23年12月に“消化器・肝臓センター・センター長兼外科主任部長”として着任。
 平成26年4月統括部長、同27年4月副院長を経て、令和4年4月に病院長に就任しました。

救命救急、小児救急、災害医療の3本柱、さらなる研鑚と地域医療に邁進

 
 北九州市内に2施設しかない内の一つである救命救急センター、市内唯一の小児救急センター、災害に対応して併設した災害医療センターなどの機能をフル活用し、北九州市民のための公立病院として邁進していくことが、設立93年になる伝統あるこの病院の使命です。
 新型コロナ感染症による影響など、病院を取り巻く厳しい状況の中、益々一層のスタッフ一丸となって研鑚努力することが必要です。初診忘れることなく、進む道を揺るぐことなく、社会貢献はもとより、市民に愛され信頼される病院を目指していきます。

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現在の外科医局の部下たちと

特記

 
 本邦で世界の医師たちとともに作成している急性胆管炎・胆嚢炎診療ガイドライン(Tokyo Guidelines for the management of acute cholangitis/cholecystitisいわゆるTG)は、2004年から現在まで、3回発行されており、世界中の医師が診療に用いている。岡本好司院長は、2004年から、日本の代表の1人としてガイドライン作成に参画しており、今は出版・作成副委員長を務めている。さらに、アメリカ消化器内視鏡外科学会の作成しているThe SAGES Manual of Biliary Surgeryに、日本人初の執筆者として選ばれている。

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Tokyo Guidelines 作成委員集合写真 後列右から9番目が岡本
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ワシントン大学外科教授のSteven Strasberg教授とのスナップ写真

◆社地方独立行政法人 北九州市立病院機構 北九州市立八幡病院

住  所/北九州市八幡東区尾倉2丁目6番2号
T E L/093-662-6565 (代表)
院  長/岡本 好司
診療内容/内科、循環器内科、外科・呼吸器外科・小児外科、整形外科・リハビリテーション科、脳神経外科、形成外科、麻酔科、耳鼻咽喉科、眼科、精神科、放射線科、救急科、泌尿器科、皮膚科、婦人科、歯科、臨床検査科、救命救急センター、小児科、小児血液・腫瘍内科、小児神経内科、小児救急・集中治療センター、消化器肝臓病センター、災害医療研修センター、感染対策研修センター
受付時間/月〜金曜日 8:00~12:00、12:00〜17:00 土曜日  8:00~12:00
診療時間/初診 8:00~11:00 再診 8:00~11:00
休 診 日 /土・日曜日、祝日、年末年始
H  P / https://www.kitakyu-cho.jp

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