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offtime6月号 医療法人 弦恵会 ヨコクラ病院 病院訪問レポート

医療法人 弦恵会 ヨコクラ病院

10年後、20年後も、地域医療の<寄りどころ>として在るために。
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「職員と一緒にやっていくことが、非常に大切だと思っています。みんなにも、さまざまな
院内イベントや活動を通して横のつながりをつくり、強みにしてほしいですね」。

 昭和20年、「無医村からの脱却」を目指して開設され『地方にあっても、都会と同じ医療の提供を』という想いを受け継ぐヨコクラ病院。6年前の入職以来、福岡県内で初のドクターカーの導入や新病院への移転など、医療機能のさらなる充実に取り組まれ、昨年末に院長へ就任された横倉義典先生にお話を伺いました。

常に「先」を見据えて

 地域のために何が必要かと考えて変化を続けること、持続可能な病院をつくることが私の使命だと考えています。機能上の必要と同時に、ドクターカーの導入には地域との連携強化や「何かあれば助けてもらえる」という安心、ヘリポートの設置には救急医療への対応力を職員にも地域にもPRする狙いがありました。新病院への移転の際に、地域のニーズを考え「急性期医療も続ける」と結論を出したからには、最高の医療を目指したい。救急の看護師もどんどん研修へ行くようになり、嬉しい手応えを感じています。

人を集め、育てること

 経営理念としては、職員が夢と希望を持てる仕事、胸を張って働けて、しっかりと生活を営める環境も大切にしています。仕事と休みのメリハリをつけ、残業も極力出ないように各部署で取り組んでもらい、託児所や独身寮も新設しました。しかし地理的に、募集してもなかなか職員が集まりにくいのが悩みです。将来、医療を提供する側のマンパワー不足が起きないように、対策の一つとして外国からの職員受け入れも始めました。非常に優秀で、お互いにいい影響を受けています。

まちづくりに取り組む

 ちなみに、かつて私が留学したドイツでは、都市が点在していて、まちの中心に「教会」があるんです。日本はとかく一極集中で、農家の世代交代もままならない地域がたくさんあるでしょう。どこまで実現できるかは未知数ですが、医療の拡大解釈として「病院」が日本全国、それぞれの地域を少しでも盛り上げる力となれたらいいなと思います。よそに負けない職場環境や教育・目標支援体制をつくって、遠方からも多くの職員が集まれば、まちの賑わいに役立てるのではないでしょうか。

原点復帰で共に未来へ

 おかげさまで開設71年目を迎え、地域の皆様との結びつきもより深くなっています。私も含め、職員の世代交代もあるなかで、時代や環境の変化にあわせて柔軟に、やるべきことをやっていく一方、『病む人の心を大切に』という原点を大切に、骨身を惜しまず患者さんのために尽くし、協力できることはみんなでやってきた先輩方の姿勢にも改めて学びたいと思います。現代風に「隣で困っているのに知らん顔で帰る」ということなく、職員同士も心を大切に、ともに医療に向き合っていけたら嬉しいですね。

~災害医療と病気予防への取り組み~

多忙な診療の合間に、産業医科大学でのカンファレンスや北九州皮膚科医会の研修会、有志の皮膚科勉強会への参加など、精力的に取り組まれる柳澤先生。医師としての歩みについても、お話を伺いました。
人口約4万人、みやま市内で唯一の急性期病院であり、回復期・療養期・在宅医療に至るまで、地域の医療ニーズを引き受ける同院。平成26年の新病院移転をきっかけに「災害にも強い施設」を目指し、本年4月には地域災害拠点病院の指定を受け、福岡県DMAT(災害派遣医療チーム)を編成して地元の消防とも合同で訓練を行っていたことが、図らずも今回の熊本地震で被災地支援の一翼を担う結果となった。地震発生の翌朝にDMAT隊を派遣し、翌々日からは久留米大学病院、福岡東医療センター等とともに福岡県医師会JMAT隊を派遣。また、支援物資の一時集結病院の指定を受け、多くの支援物資が集められた。熊本県内をはじめ、九州各県や本州からも次々に医療支援の派遣が行われる中で、看護師、業務調査員とともに現地活動にあたった外科の宮崎医師は、「サイレンを鳴らすのも憚られるような緊張を感じました。一日中、広域搬送となる人工呼吸器管理の乳児の搬送や、益城・熊本市内間の患者搬送等を食事も摂らず行いました。現場は統制がとれており、気遣いにあふれていました。自らも被災者でありながら懸命に医療を行う赤十字病院等の医療スタッフの熱意には感服しました」と振り返る。
また、もう一つの『備え』として、同院では近年、健康増進の取り組みにもさらに力を入れている。腎臓病・入院生活習慣病・糖尿病などの『院内教室』をはじめ、人間ドックや健康診断、乳がん検診などの受診促進や市民公開講座など、近隣の医療機関や介護施設とも連携した地域ぐるみの活動は、草の根的に広がり、確実に人々の意識を変えている。「自分たちが地域を支える」という自負と責任感をもって、未来を見据え、挑戦していく攻めの医療が、日本全国でつながり、広がっていくことを願ってやまない。
of6_01_救急
市内救急の6割以上を受け入れ、ドクターカーの出勤も多い救急部門
of6_02_リハビリテーション科
「痛くない、辛くない、楽しく」を実演するリハビリステーション部門
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平成28年度も中途を含めて50人の新たな仲間が加わり、活気づく院内。
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さまざまな相談に応える在宅支援部門。笑顔とチームワークが魅力だ。
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災害支援に向けて出発するDMATチーム。
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院内教室の模様。内容も職員が工夫して開催

◆取材協力 医療法人 弦恵会 ヨコクラ病院

住 所/福岡県みやま市高田町濃施480番地2
T E L/0944-22-5811(代表)
理事長/横倉 義武
副理事長・院長/横倉 義典
診療科目/総合診療科・内科・外科・循環器内科・整形外科・脳神経外科・放射線科・胃腸内科・麻酔科・リハビリテーション科・肛門外科・心療内科・心臓
病床数/血管外科
199床(一般病棟100床・療養病棟30床・回復期リハビリテーション病棟40床・地域包括ケア病棟29床)
特殊外科/糖尿病外来・肝臓病外来・腎臓病外来・カウンセリング外来・形成
専門外来/外科外来・小児科外来・脊椎外来・ピアス外来・東洋内科外来
その他外来/フットケア外来・禁煙外来・頭痛外来・もの忘れ外来・無呼吸外来
セカンドオピニオン外来
外来診療時間/9:00~13:00(月~土)14:00~17:00(月~金)
※急変・急患の場合は、24時間・365日受け入れの体制を整備
指定等/厚生労働省臨床研修指定病院、救急告示病院、開放型病院、日本病院会人間ドック認定施設、政府管掌健康保険生活習慣病予防健診実施医療機関、日本医療機能評価機構 病院機能評価Ver.6.0認定 他
関連施設/介護老人保健施設アルテンハイムヨコクラ、訪問リハビリテーション、社会福祉法人光輪会(◎特別養護老人ホーム 常照苑
◎ユニット型特別養護老人ホーム 常照苑くすのき通り◎デイサービスセンター めぐみ荘◎喀痰吸引研修事業◎ケアプランセンター めぐみ◎あたご苑デイサービスセンター◎デイサービスセンター ねむの木◎グループホーム 惠のいえ)
HP/RECOMMEND 病院の最新情報は、ホームページや広報誌、公式Facebookにて発信中!ぜひご覧ください。
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被災地支援に向けて出発するDMATチーム。

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院内教室の模様。内容も職員が工夫して開催。

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