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OffTime2月号 独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 病院訪問レポート

独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター

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医療の未来、果たすべき役割―
10年先を見据えて日々を積む
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「よそと同じことをやるのではなく、様々な工夫が必要です。職員一丸となって、実現可能なことは可能な限り、取り組みたいと考えています」。
近年、マスメディアにも多く取り上げられ、高い治療実績や数々の研究発表、先駆的な取り組みなど、その動向が全国の注目を集める「九州医療センター」。
開設20年の節目を前に、九州全域を診療圏とする地域基幹病院であると同時に、日本をリードする高度医療推進施設のひとつとして、診療研究・教育の機能を充実するべく、たゆまぬ変革を進める同院について、病院長の村中先生にお話を伺いました。

チーム医療の実践

 ここ数年、当院では変革計画を掲げ、一致団結して、インフラの整備を進めてきました。
病棟再編や救急部門の体制強化、手術部整備をはじめ、脳血管内治療科の開設やPET‐CTの稼働、早期認知症外来の開設もその一環です。
長年に渡るチーム医療の推進も実を結び、脳卒中・血液・白血病・悪性腫瘍・がん(特に肺がん、肝臓がん)・リウマチ整形の治療においては、全国トップクラスの実績を誇り、地域の連携医療機関の皆様からも信頼をいただいています。

国内外へ情報発信

 また、診療情報管理の体制整備や人材育成など、DPCを含む「診療情報全体の精度確保」の取り組みも高い評価を得ており、精度の高いカルテ管理に基づくデータの収集・分析が及ぼす経営管理や臨床研究、情報開示への重要性について、医療界全体へ発信する役割を果たしています。
臨床研究においても5部15室に拡充して全診療科・全職員参加で活発に行い、平成24年度は年間実績で論文341本、学会771件、講演会559件を報告しました。

サービスを一本化へ

今年は、さらに「MCC(メディカルコーディネートセンター)」を稼働する予定です。
外来から入院、退院にいたるまでの窓口を一本化し、体系的なサービスの提供を可能にします。
そのために洗濯部門を外注し場所を確保すると同時に、スタッフも確保しました。将来的には、物流の窓口として、医療器具等をいつ誰がいくつ入れて、どれ位で消費しているか、使用期限やメンテナンスの情報もデータベース化して管理を行い、すでに美容室でかつらを斡旋しているように、様々なコーディネートを仲介する機能も統合できたらと考えています。

全体のレベルを上げる

教育に関しては、1人のカリスマではなく、病院や医療界全体のレベルの向上が重要です。
当院は、福岡中央病院と久留米病院の統合で開設された成り立ちから、大学の垣根を超え、優秀な先生方の切磋琢磨によって成長してきた歴史があり、その伝統を教育現場においても貫いています。
スキルアップラボの拡充や研究費の補助等、投資も莫大ですが、将来の実りを確信して邁進しています。
本年も、常に先を見据えて、挑戦してまいります。
システム手術:坂口先生準備
3Dカメラシステムによる手術やロボット手術を導入して、さらに治療実績を向上。
医療情報管理センター
医療情報管理センターでは、79名のスタッフで院内の記録やデータを一元管理。
実習:原田先生準備
各種シミュレーターを利用した系統的な初期実習で病院全体の医療安全を追求。
どんたくパレード
どんたく参加、ボーリング大会、自主研修の開催等で組織横断的に絆を育む。

~センター化によるチーム医療の推進~

診療科・職種間の垣根を低く「徹底したチーム医療の遂行」を特色とする同院。
その遂行を後押しするのが〝センター化″だ。
今回は、次の3つのサブセンターを取り上げたい。
①脳血管センター
脳神経外科、脳血管・神経内科、脳血管内治療科を中心に、24時間の脳卒中救急治療体制を敷く(t-PA血栓溶解療法を含む)。
「頚動脈内膜剥離手術」(写真①)では全国トップクラスの施行件数を誇り、複数の脳血管内治療専門医による最先端のカテーテル治療も注目される。
平成24年度の診療実績は、年間新入院患者数1056名、平均在院日数12・7日であり、外来では新患率を高く保っている(平均13・8%)。
尚、臨床研究センター・医用工学室では、微小脳神経外科解剖・マイクロサージャリーの研修(写真②)も行っている。
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写真①
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写真②
②呼吸器センター
呼吸器内科、呼吸器外科、放射線科を中心に、肺がん、縦隔腫瘍、喘息、間質性肺炎など多彩な疾患に対応。
全国トップレベルの呼吸器外科手術数(年間208例/胸腔鏡下手術数は年間104例)を誇り、縦隔腫瘍においては当院独自の手術法を確立している。
軟治性感染症、腎不全・糖尿病・循環器疾患合併の呼吸器疾患への高度総合的治療にも注目される。
③肝臓センター
肝臓外科、消化器科、放射線科、病理を中心に、高性能CT・MR・超音波診断を駆使し、肝がんにおいては年間400例以上の最先端治療の実績を誇る(外科切除、マイクロ波凝固壊死療法、ラジオ波焼灼・エタノール注入局所治療等、多彩な治療選択が可能)。
慢性肝炎治療(インターフェロン/リバビリン)も年間60例以上を行っている。

◆取材協力独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター

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住 所/福岡市中央区地行浜1丁目8番1号

T E L/092-852-0700(代表)

院長/村中 光

診療科/内科(総合診療科・代謝内分泌内科・血液内科・膠原病内科・免疫感染症内科・腎臓内科・高血圧内科・腫瘍内科)、精神科、神経内科(脳血管神経内科・脳血管内治療科)、呼吸器科、消化器科、循環器科、リウマチ科、小児科、外科(消化管・肝胆膵・乳腺)、整形外科、形成外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管外科(心臓外科・血管外科)、小児外科、皮膚科 アレルギー科、泌尿器科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、リハビリテーション科、放射線科、歯科、歯科口腔外科、麻酔科、救急科、臨床検査部、病理診断科

主な機能/地域医療支援病院、広域災害九州ブロック拠点病院(福岡県基幹災害拠点病院)、地域がん診療連携拠点病院、救急告示病院、エイズ九州ブロック拠点病院、単独型臨床研修指定病院、病院機能評価認定病院、BFH(Baby Friendly Hospital)認定病院、DPC導入病院、治験中核病院・拠点協議会参加施設、文部科学省研究補助指定病院、ISO9001認証(薬剤科)、臨床修練指定病院、臨床研究センター、地域医療研修センター、地域周産期母子医療センター、ドクターヘリによる救急患者受入、新型インフルエンザ等対策特別措置法指定公共機関

付属施設/国立病院機構九州医療センター附属福岡看護助産学校

病床数/702床(一般650床/精神50床/感染症2床)【ICU 8床/HCU 8床/NICU 9床】

診療受付/8:30~10:30
※予約再来の方は8:00~10:30、紹介状持参の方は8:30~11:30

休診日/土曜日・日曜日・祝日および年末年始( 12月29日~1月3日)

H P/http://www.kyumed.jp

HPより病院広報誌「KMCニュース」を閲覧・ダウンロード可能です。

 

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