独立行政法人 国立病院機構 関門医療センター
「地域に深く根を下ろしながら、“患者様本位の医療”とは何か、職員一人ひとりが考え、その実現にチーム一丸となって努力する病院づくりを進めます」。
平成21年の新築移転から早7年。「地域に開かれた病院」としてさらに存在を際立たせ、その様々な取り組みに県内外から注目を集めるのが「関門医療センター」(山口県下関市)だ。寄せられる期待も高まるなかで、今後、同センターの目指す姿とは―。病院長の林先生にお話を伺いました。
地域に生きる安心
真に寄り添う医療
助け合いの精神
和をもって挑む
PickUP~未来に希望の芽を育てる~
―毎年、多くの新入職員を迎えられていますね。
ええ。今春の新入職員も研修医15名、看護師47名、薬剤師3名、事務2名、リハビリ5名、放射線技師1名の75名が元気に頑張っています。研修医と当直をしたら楽しくて、私の方が若い方々に活力をもらっています。
―現在、研修医が26名とは人気ですね。
やる気のある人間が集まり、人数が多いため、助け合い、切磋琢磨しあう環境を構築できる点が大きいと思います。病院の新築移転の際に、研修医ルームやスキルスラボ、さらに救命救急センターから30メートル先に研修医宿舎を用意して、施設環境も整えました。
―知識・技能に加えて人間教育を重視されるとか。
その通りです。たとえば緊急手術を行う場合、医者は限られた時間で「あなたに任せます」と信頼していただかなければいけません。年齢層、階層、男女、お子様からお年寄りまで、あらゆる方に対してです。また、医療の提供には、患者様のこれまでの生活や背景も自分なりに聞き出し、紡いで、その先に生かすことが大切です。医者である前に、立派な社会人になっていただきたいと願っています。
―具体的にどのように教えていらっしゃいますか。
初心を大事にすること。そして、感性を磨くことです。日野原先生には「医療に関係なく、色々な本を読み、色々な人、一流の人と接する機会を増やしてあげなさい」と教わりました。
―最後に、今後のご計画について教えてください。
新専門医制度に対応するため、プログラムを見直して「臨床研修ブランド」をさらに強化したいと考えています。われわれ指導医は、あらゆる支援を惜しみません。有能な医療人を育て、当センターから全国に飛び立つ修了者がそれぞれの場所で全人的医療を実践・追求して、後輩の育成にも関わってくれたら嬉しいですね。
◆取材協力 独立行政法人 国立病院機構 関門医療センター
T E L/083-241-1199(代表)
病院長/林 弘人
病床数/400床(うちICU6床、救命救急センター24床、地域支援病棟103床)
診療科/内科(総合診療)、消化器内科、肝臓内科、内視鏡内科、循環器内科、呼吸器内科、神経内科、
腎臓内科、血液内科、感染症内科、糖尿病・内分泌内科、女性内科(女性総合診療)、腫瘍内科、
小児科、外科、消化器外科、内視鏡外科、心臓血管外科、呼吸器外科、脳神経外科、整形外科、
小児外科、乳腺外科(女性総合診療)、歯科口腔外科、精神科(心療内科)、小児科、産婦人科、
救急科(ER24)、麻酔科、皮膚科、泌尿器科、眼科、耳鼻いんこう科、リハビリテーション科、
放射線診断科、放射線治療科、臨床検査科、病理診断科
職員数/約750名(うち医師80名、看護師350名※看護基準7:1)
外来受付/午前8:30~11:30 ※午後は各診療外来による
休診日/土曜日、日曜日、祝日、夏季、年末年始
認定等/地域医療支援病院、救命救急センター、災害拠点病院、がん治療センター、
エイズ治療中核拠点病院、生活習慣病センター、医師臨床研修指定病院(基幹型)、
医療機能評価認定病院・医療被ばく低減認定施設 他
H P/http://www.hosp.go.jp/~kanmon/
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