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OffTime12月号 医療法人共和会小倉リハビリテーション病院訪問レポート

医療法人共和会 小倉リハビリテーション病院

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もっと地域、生活の中へ―
あたりまえに暮らす幸せを
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「共和会の理念『人権の尊重』『健康の増進』『生活の創造』を柱に、
地域リハと病院運営に貢献することを常に考えています」。
大きな窓から光が差し込み、あちこちの緑が心を和ませ、柔らかな表情や会話も飛び交う「小倉リハビリテーション病院」。開設以来、全国に先駆けて高齢者医療・ケアやリハビリテーションの充実に取り組み、〈回復期から生活期(維持期)までの総合的支援〉を実践・追求される同院について、今年4月に院長へ就任された梅津先生にお話を伺いました。

チーム医療の実践

 当院では、8名のリハ専門医と100名以上のリハスタッフを配置し、
摂食・嚥下障害やADL(日常生活動作)練習など多職種でのチームアプローチによる
集中的リハビリテーションを実践しています。
平成24年度は、回復期病棟で入院患者数745名、
自宅退院率(※)は7 8・7 % 、障害者病棟で入院患者数108名、
自宅退院率は92・9%、退院者在院日数の最多は共通で60日以内という実績でした。
連携パス運用も年間307件(脳卒中241件/大腿骨66件)に上り、
救急病院や関連施設との連携を強化しています。

地域リハへの想い

さらに、退院後1ヶ月は全員に在宅訪問を行い、
生活に踏み込んだ支援を展開していま。
当院の柱である「住み慣れたところでいきいきと暮らせるように地域で支援」
「機能の回復や維持だけでなく障害を残しても豊かな生活を実現」の理念を継承しつつ、
今後は2025年へ向け、多くの高齢者が介護不要でいられるようリハ機能を活用し、
予防へのアプローチにつなげる努力を行う考えです。
そのためにも地域の信頼を得て、経営の安定を図ります。

心ひとつに未来へ

組織としては、一昨年に「看護部」「リハ部」を統合して病棟単位の「臨床サービス部」としました。
苦情やアクシデントも職員のレポートで共有し、そのつど改善する体制を整えています。
また、今春にHPや広報誌をリニューアルし、職員によるブログも開設したのですが、
最新情報を随時更新すると同時にアクセス解析等を行い、広報を強化しています。

生きる喜びを支援

28年前、私は人間として尊厳のある生き方を支えるリハ専門医として歩む道を選びました。
ヨーロッパでの研修で、豊かに暮らす高齢者の姿を見て「心の豊かさはまわりの優しさ、環境の優しさ」と思いました。
それを、日本の文化にあわせた形で提供するのが目標です。
備品ひとつにもこだわり、笑顔と挨拶を徹底し、めくれたベッドはその都度整え、基本を大切にしながら、
日本ならではの「家族のつながりの強さ」「家族の一員として、子や孫に対して役割を果たす幸せ」を、
力を尽くして支えていきたいと思います。

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数々の海外視察で得たヒントも取り入れた外来受付。開放的で明るい雰囲気は院内共通。

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理学療法、物理療法、言語療法、作業療法をワンフロアで行うリハビリテーションフロア。

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他職種合同のデイリーミーティング。専門職が協働し、集中的リハビリテーションを実践。

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恒例行事の夏祭り。車椅子体験や家族会、ボランティアなど、積極的な地域活動も盛んに。
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~高齢社会を支える医療法人共和会の歩みと今~

 昭和37年、前身となる「南小倉病院」の開設がすべての始まりだった。
人間の尊厳とケアに注目し、昭和58年には全国初の老人デイケアセンターとして「託寿館」を開設。
当時、診療点数は100点(千円)で、経営的に成り立つ状況ではなかったが、立ち上がった。
さらに、「痴呆老人を持つ家族の会」や「給食宅配サービス」を開始、レンタル事業のない時代に
福祉用具の自宅搬送を行うなど、独自のインフォーマル活動を展開して地域や行政を動かしていった。
現在まで続く離島支援活動「藍島いつまでもイキイキ教室」は、今年25年の歩みを数えるという。
現在、「小倉リハビリテーション病院」「南小倉地域リハビリテーションセンター」「介護老人保健施設 伸寿苑」を擁し、
総利用者・患者数は紹介だけで年間1,500名を超えるが、そのDNAは脈々と受け継がれている。
「南小倉地域リハビリテーションセンター」では今年から『SunDayセミナー』を開催し、
デイケアをご利用のご家族の健康維持に踏み込んだ。
また、「介護老人保健施設 伸寿苑」では『認知症サポーター研修会』を実施し、地域全体での認知症ケアの取り組みを促した。
さらに、PT4名、OT4名、S T 2 名を老健入所部門に配置し、在宅復帰をめざす方へ入所から3ヶ月間、
毎日リハビリテーションを実施している。
「医療保険や介護保険のサービスでは支えきれない部分も、地域みんなで支えたい」という同会の挑戦は続く。

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「高齢者ケア」の言葉もない時代から積極的に地域へ。

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約500点の福祉用具が並ぶテクノエイドセンター。

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優しく声掛けをしながら二人三脚で行うリハビリ。

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家族のように寄り添うように地域で人と共に歩む。

◆取材協力 医療法人共和会小倉リハビリテーション病院

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住 所  福岡県北九州市小倉北区篠崎1丁目5-1
T E L  093-581-0668(代表)
院長   梅津 祐一
診療科  リハビリテーション科、内科、整形外科、皮膚科(外来のみ)、神経内科
(新患受付なし)、歯科
病床数  198床(一般病棟<障害者施設等一般病棟>/40床、
療養病棟<回復期リハビリテーション病棟>/158床)
受付時間 (午前)9:00~12:00(午後)13:00~17:00
※土曜日は午前のみ
休診日  日曜日、祝日、年末年始
駐車場  40台
H P   http://www.kyouwakai.net/◎共和会スタッフブログや発行誌も公開しています。

 

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